玄の館パソコンの部屋〜SONY VAIO Pro11 inserted by FC2 system
いつの間にやら6代目。ついにPROの領域へ

ノートPCの最終形態

SONY VAIO PRO11 導入編


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 2013年夏。気になるノートPCが発売されていた。しかし、発売されたばっかり、しかもフラグシップ系の機種となると、それなりの値段がするし、昨年VAIO Sを買ったばかりだった。買うつもりは無かったのに、買うための理由ができてしまったのだ…

このパフォーマンスで、これだけコンパクトで軽ければ文句はほとんど無かったりする このパフォーマンスで、これだけコンパクトで軽ければ文句はほとんど無かったりする
たった1年でノートPCを買い換えたその理由  2014年1月30日(導入2013年8月)

 2013年7月。ノートパソコンは一つの転換点を迎えていた。この年リリースされたIntelの新しいCoreプロセッサ、いわゆるHasewllチップが、すごい省電力と十分なパワーを備えていたため、世界中のノートパソコンの底上げがされたわけだ。元々こうした流れになることは分かっていたが、時期的にVAIO Sを買うのは仕方なかったのと、VAIO Xの後継がもう発売されないだろうということから、当面VAIO Sを使うつもりではいた。しかし、フルHDのUltraBookが次々と発売されるのはちょっぴり悔しかったりもした。まぁ、重量的には大して変わらなかったんだけどね。

 しかぁし、7月にとんでもないことが起きた息子が使っていたデスクトップがほぼ使えなくなってしまったのだ。このデスクトップは自分の使っていたデスクトップのお下がりだったのだが、CPUソケットのクーラーを支えるツメが折れてしまい、CPUクーラーがきちんとフィットしなくなってしまったのだ。元々古いマシンだったこともあり、こうなるとヘタにマザーを変更してどうこうするよりも、新しいマシンを買ってしまった方が早い。しかし、今更デスクトップをまた買うのも…という状態になってしまったのだ。

 そこで考えたのがこのVAIO Sを息子のPCにしてしまうという手だ。画面がフルHDに比べると少し狭いが、まぁこの際だから文句は言わせない。メモリやCPUに関しては全く問題無いだろう。

 ただ、その場合は自分が使うモバイルノートが再びVAIO Xに戻ってしまう。問題は(いや、いいきっかけ?)はそこだ。実はVAIO Sも、性能的には十分なんだが色々不満もあった。特に画面の見にくさと、13インチディスプレイに伴うその大きさ、そして重さだ。持ち運んだ先でデスクトップ並に使うのであれば全く問題無いのだが、出張のオマケとして持ち運ぶには厚みも含めてそれなりに覚悟がいる。2泊以上の出張の場合は、ちょっと重くてかさばるため、従来のVAIO Xで我慢するというパターンが出始めたのだ。

 で、ようやく本題。ではVAIO Sを息子PCにした場合、代わりの新しいモバイルPCを導入するということになる。VAIO X並の重量と大きさと、VAIO S並(もしくはそれ以上)の性能を持ったVAIOが、この夏に発売になっていた。Haswellを搭載した VAIO Proだ。性能的にはこれまでのモバイルフラッグシップであるVAIO Zの後継という感じだが、必ずしもとがった性能では無く、その小ささ薄さも追求した形で、モバイルPCとしてはかなり魅力的な仕上がりになっている。

 問題なのはその値段だ。これまでVAIOのフラグシップマシンだと、20万円超というのが当たり前だったので、今回もその状況だとおいそれと買うというわけにもいかない。が、今回のProは比較的リーズナブルな値段で、最小構成だと12万円台からという形だった。まぁ、それでもタッチパネルや必要なスペックを積み重ねていくと、15万円以上。これまでVIAO XやVAIO Sを10万円ちょいで買ってきた経緯から言うと少し高いし、発売されてまだ間もない時期だったから、もう少し、せめて半年待てばかなり値段も下がるのは目に見えていた。

 しかし、今回はお盆の夏休み前に手に入れて、PCのセットアップや交換作業をお盆休みの間に終わらせてしまいたい。多少の無理はあったが、がんばって買ってしまった。こんなにがんばって買うのは、VAIO TypeT以来じゃないかな。

段ボール箱は最低限で、梱包もワクワクする形。だんだんアップルに似てきているのかな? 段ボール箱は最低限で、梱包もワクワクする形。だんだんアップルに似てきているのかな?
 BTOでスペックとして追加していったのは、まずCPU。そのままだとCorei3だが、ここはi5に増強。ベース1.6GHzでブースト時2.3GHzのパワーだ。Haswellでグラフィックも強化されているので、これだけでもだいぶ違うだろう。メモリーは発売間もない頃だったので、4GBしか選択できなかった。後に8GBの増強(オンボード)もできるようになったので、これが最初からあれば8GBを選択していたのだが、これは仕方が無い。ストレージは128GBと256GBから選ぶ形。VAIO Xの時は128GBだったのだが、やはり少々節約しながら使わねばならなかったことを考えると、256GBがほしいところ。SSDの寿命等も容量が大きい方が長いはずなので、ここはがんばって256GB。残りの項目は基本デフォルトとした。

…あ、忘れていた。オプションとしてアナログディスプレイアダプターも注文しておいた。HDMIからアナログRGBに出力するアダプターだ。これまでのノートPCはアナログRGBがついていたのだが、今回はアナログ出力が無くなってしまっている。モバイルで使って例えばプロジェクターに出力したい時などは、未だにアナログであるRGBコネクタが主流だ。モバイルで使うためにはこの辺は必須だろう。他にもLANコネクタが省略されてしまっていたりするが、USB-LANコネクタはサードパーティー製を購入した方がよさそうだったので、オプションとしてはHDMI-RGB変換コネクタのみ。これでトータル15万円強だった。

 発注してから納入までは1週間ちょいだったかな。到着した段ボールはやっぱり小さい!さすがに薄さを強調していたVAIO Xほどでは無いが、十分に小さい箱とニクい演出が効いていて、箱を開けていくだけでもワクワクさせてくれる。本体を取り出してみると、思っていたよりも薄いが、元々VAIO Xを持っていたのでそれほどの感動は無い。むしろ、この大きさの中にCore i5とフルHDの液晶が入っていることが感動的ではある。しかも、スペック上は11時間以上のバッテリー持ち時間だという。話半分だとしても5時間以上の駆動が可能という話になる。普通に使う範囲であれば丸一日使っても問題は無いの…だろうと思う。


VAIO X(下)と重ねてみる。少し大きめで厚みもあるが、比べてみなければ分からないレベル VAIO X(下)と重ねてみる。Proは少し大きめで厚みもあるが、比べてみなければ分からないレベル
シンプルなデザインと手頃な大きさ  2014年3月9日

 11.1型という画面の大きさから言っても、比べるのはVAIO Xなのだが、こうしてじっくり比べてみると、やっぱりVAIO Xはすごかったんだなぁというのがよくわかる。大きさ、厚みは全体的にVAIO Pro11の方が少しずつ大きい。しかも、インターフェイスはVAIO Xの方がアナログRGB有線LAN端子を持っているだけ融通が利いているのである。しかも、重さは730gしかないので、軽く、薄く、使いやすいというのは当時としてはすごかったのがよくわかる。

 しかし、VAIO Proはこうして比べてみて初めて分かるというだけで、十分に小型でもある。インターフェイスは少し残念だけど、ディスプレイはフルHDでかなり高精細だし、タッチパネルが導入されている(これで厚みと重さがアップしてしまっている)。それを考えると、実測850gという重量で、VAIO Xより120gも重いが、逆にVAIO Sからは700g軽い

 タッチパッドが無ければVAIO Proの11インチモデルであれば重量は770g。700gを切るVAIO Xほどでは無いが、相当に軽くなる。だが、時代はWindows8。いろんなオプションを後から付けることはできても、タッチパネルを付けるのは難しいことから、今回はタッチパネルモデルを選んだ。重量増は+100g。それでも870gと、1kgは大きく切っているので、相当に軽い。

 これなら十分納得できるレベルだ。大きさもわずかにVAIO Xより大きいとは言え、A4よりは一回り小さく、普段使っているバッグに縦に入ってしまうのは同じだ。VAIO Sだと横にして、さらに色々調整しなければきちんと入らないので、出し入れやカバンを持った時の重量感は相当に異なる。

 時代の流れだな、と感じたのは底面。これまでのノートPCはWindowsのライセンスシールや、バッテリーの着脱のための機構等があって、お世辞にもスマートとは言えない形だったのだが、このVAIO Pro11は、Windows8のシールこそ少し目立つが(これはプロダクトIDとかも無いので、剥がしてしまってもOKっぽい…?)後は黒一色で、そのまま裏返して持っていても違和感はあまり無い。基本外すことのない裏蓋になったので、これだけシンプルになったのだろう。

 ただ、軽い軽いとは言っても片手でひょいと持ち上げてみると、それなりの重さは感じる。500g以下が当たり前のタブレットとはちょっと違う。しかも、今回のVAIO Pro、ちょいとエッジが立ちすぎの気配がしている。シャープに見せるデザインはいいのだが、ここまで尖って無くてもいいじゃん、と思わせる部分がちらほら。実際、片手で本体を持ち上げて色々しようとすると、キーボード手前の部分がとがりすぎてる。普通、開いた本体を持ち上げるとなるとこの部分を持つのだが、正直突き刺さるのだ。むっちゃ痛い。このとがった部分に何か入っている気配は感じられない(入っているかもしれないが…)ので、やすりで削ってやろうかと思ったぐらいだ。

VAIO Proの重量。850gほど。 VIAO Proの重量。850gほど。画面は光沢なのでキーボードがしっかり映り込んでしまっている
 液晶画面はうるわしのフルHD。11.5インチの画面でフルHDはあまりに細かすぎて正直、とまどいもあるし、テキスト入力なんかはフォントを大きくしないとやってらんない状態になるが、粗いも細かい方がいいのはいい。明るさもかなり明るく、直射日光下とかで使わない限りは普通に問題無いだろう。

 スピーカーはステレオで結構快適に鳴ってくれる。VAIO Xだとモノラルだし筐体の底にスピーカーがあったりしたので音楽を聴くのはちょっと…というレベルだったが、今回のは「この筐体でこの音が出る?」というぐらいには鳴ってくれる。最近はスマホレベルでもずいぶんと音が良くなったりしたのでそんなに感激するほどでは無いが、これだけ鳴ってくれれば自分としては十分だ

 キーボードはやはり少し小さい。筐体の左右に余裕があるので、もうちょっとがんばってもう少しピッチがほしかったところだ。でも、とりあえず問題無く使えるレベルだし、少なくとも自分が使う範囲ではキーボードの配列も変態的なモノは無い。デリートキーは右上隅だし、BSキーはエンターキーの上だ。左上にはESCキーがあるし、半角/全角キーはその下だ。最近ThinkPadがキーボードを変更したが、この辺の肝心なコントロール系のキー位置を変態的な位置にしてしまっている。そう考えると、SONYにはまだ日本人の良心が残っているのかなと安心したりする。

 薄型なのでキーストロークは最低限なのだが、クリック感が意外とあるのであまり気にならない。ストロークはもう少しあった方がいいが、まぁなんとかなる範囲だろう。このクリック感というのは意外と大事なんだなと再認識した次第だ。

 おまけで?ついてきたバックライトキーボードは確かに便利だが、ちょっと中途半端。プロジェクターの関係で真っ暗に近い時に操作することがあるのだが、すぐ消えてほしい時にはまぶしいし、少し時間が経ってからさあ操作使用と言うときには消えている。これはキーの隙間から光を出しているのである程度仕方が無いのだが、やっぱりキートップがほんのり光るのがいい。まぁ、この辺は贅沢か?




いわゆる「メトロ(モダン)OSのタイル表示。タッチ操作は便利かもしれないが、慣れたり調整したりするのに時間がかかる上、表現に納得できない所も多い… いわゆる「メトロ(モダン)OSのタイル表示。タッチ操作は便利かもしれないが、慣れたり調整したりするのに時間がかかる上、表現に納得できない所も多い…
Windows8の使い勝手はびみょー  2014年5月3日

 ノートPCとしての使い勝手とはちょっとちがうかもしれないが、今回、このVAIO Proを導入して初めてWindows8に触れたのだが、正直うんざりしてしまった。WindowsVistaで「ひええ」と困ってしまって、Windows7で「助かった〜」と思ったのもつかの間だ。もう、Microsoftは何を考えているのかさっぱり分からない。というか、この辺は日本人とアメリカ人の違いなのだろうか。

 とにかくインターフェイスを変えるのはいいとして、それが普通「考えられる範囲」での変更にとどめるとか、「類推できれば操作できる」とかなっていればいいのに、「そんなばかな?」と思えるような操作変更というか、操作方法を強要してくる辺りがもう、だめでしょ。

 今回はタブレットを対象としたWindwos8に変更になって、タッチ操作を重視するとか、その辺はまだ許せる。しかし、類推できる範囲を超えてるのが多すぎ…少し触っただけで、もういい。と思わせる仕掛けが結構あったりする。まだ数は少ないが、もう、これ以上メトロOSを触る気がしていないのだ。まぁ、とりあえずアカウントは作ったので、もうちょっと慣れてみるしか無いのだけどね。

 まず困ったのが、「タップできるところとできないところの区別が無い」ということだ。WindowsXPぐらいまでは、基本ボタンになっているところはボタンになってたし、リンクにはアンダーバーがされていたりした。しかし、どうもVistaの辺りから怪しくなってきて、今回のWindows8では全然区別がつかない

 なので、日本語の表現次第でそれがボタンなのか、ただの説明文なのかタイトルなのかを判断するしかない。例えば、フリックメニューで「設定」に入ると、右下に設定変更できそうなアイコンが6つぐらい並ぶ。その右下に「PC設定の変更」という文字列があるのだが、これがボタンだと気がつくのに2ヶ月ぐらいかかった(^^;。

 このほかにも色々あったと思うが、とにかくテキストなのかボタンなのかの区別がつきにくい。表現をシンプルにしたいという気持ちは分からなくは無いが、せめてクリッカブルかどうかの区別はしっかりしてもらいたい。操作性が悪くなるだけだぞ。

 もう一つ使う気が失せた大きな原因は、IntenetExprolerだ。普通にサイトを眺めているのはそれほど不自由は無いかもしれないが、ちょっとお気に入りのサイトに行こうと思ってたまげてしまった。

 最初に立ち上げたときに「お気に入りをインポートしますか?」とあったので普通に「はい」を選んでインポートしてたのだが、実はこれがくせ者で、メトロ(モダン)OSのIEのお気に入りは、「フォルダ」をサポートしていないのだ。私が持っていたお気に入りはフォルダで整理していたものも含めて、100個以上あった。

 これが、ベタに並べられてしまっているのだ。そもそも「お気に入り」を表示するボタンも無く、アドレスバーをタップした時にようやく「お気に入り」が部分的に表示される。そこをスクロールしても、自分の思っていたお気に入りサイト画面に行き着くまでにくたびれてしまう。これなら検索した方が早いかも…というレベルだ。なので、結局メトロ版のIEはまだ使っていないというのが正直なところ。

 いやデスクトップ版のIEにしても、立ち上げるとMicrosoft(MSN)とVAIOのページが強制的に開いてしまう。これを空白にしても元に戻されてしまうので、どうやらレジストリレベルで設定されているんじゃないかと思う。「空白のページを使う」が無くなってるんだよな。便利だと思ってそうしているのかもしれないが、ユーザーみんなが便利だと思っている時点で違うだろ。ええかげんにせえよ。

 …少し冷静になって、「空白でなければ行ける?」と思って、特定のページを指定してやったら、普通に問題無く設定できてしまった。むー。パソコンを使うときは必ずしもネット環境にあるわけでは無いので、ちょっと微妙…


…つづく…
 
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